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石彫モニュメント、胸像、墓石、仏像 等の注文制作

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〒399-3303 長野県下伊那郡松川町元大島3967番地8

新着情報real estate

気仙沼へ羅漢かかしを寄贈しました。

 
 石碑文   
  羅漢 かかし
    「わしも傷つき 動けず語れず 突っ立ったまま
        されど残された人々よ 悲しみを乗り越え不屈であれ」                   
                   かかしはそう祈っているはずです。
2011年3月11日…大震災の痛ましい惨状、うつろな心に浮かんだのはガレキの荒野に立つ孤高のかかしです。
石に向かい一筋割って一打ち砕き 人を癒す力の何たるかを考え、その想いを羅漢の化身としてこの石像に象徴しました。              
           平成24年5月建立    平成23年秋・二科展入選作 大場敏弘     
 建立にあたり、長野県飯田市・下伊那郡の多くの皆様にご協力をいただきました。







  私は毎年9月、東京の二科展に出品しています。その3月4月には、その年のテーマを構想します。   昨年はおりしもそんな時期に、あの大震災が発生しました。繰り返し報道される惨状に、しばらくは呆然とする日々を過ごしていましたが、ある時瓦礫の荒野にぽつんと立つかかしの姿が浮かんできました。  ここ数年、私は羅漢風の者が様々な場面で佇む姿を制作してきましたが、そのかかしはいつもの羅漢のような穏やかな顔ではなく、明王のような厳しい顔をしていました。それから割って切って砕いて、約3ヶ月…その作品が生まれました。  ある日かかしにふと目をやると、かかしが朝日を浴びながら「俺を被災地へ連れて行け」と、つぶやいているように感じました。  その後、普段から親しくさせていただいている安養寺様に被災寺院の状況をお聞きする中、もし私の彫刻が何らかのお役に立つならば、是非使ってくださるようお伝えしました。そして様々な方面にご尽力いただき、受け入れてくださる被災地が決まったわけです。

羅漢かかしに至るまで


平成19年 二科展 『使い』



「運命の岐路には必ず私が立っている
   遥かなる声を聞け
      切ない思いを告げよ   
        そして 選んだ道をひたすら歩んでゆけ」
        

平成20年 二科展 『杜』



「杜にたたずむ時のように 
   耳を澄ませ 静かに語れ 
     あの人の あの懐かしい声が 
            きっと聞こえてくる」

平成21年 二科展 『とんぼ』



「痛み悲しむ人々が 
  けっして惨めであろうはずはない  
   茜雲をすいすいと舞うトンボのように  
    みんな精一杯 あらん限りを生きている」

                   松本市神宮寺所蔵

平成22年 二科展 『遠ざかる者』



「逝ってしまった人々を 
   過ぎ去りし日々の思い出を
     命の水際(みぎわ)で眺めていよう」

平成23年 二科展 『羅漢かかし』 気仙沼寄贈作品



「わしも傷つき 動けず語れず 突っ立ったまま
   されど残された人々よ 悲しみを乗り越え不屈であれ」







 二科展展示後の10月、より大勢の方に見ていただくため駒ヶ根市光前寺にて『3.11せめてもの気持ちです かかし』展を開催し、色々な方に共感や励ましをいただきました。 その後、何事もなく年が明け、後一月で3.11から1年という頃、はたして誰を励ますべきなのか…だれを癒すべきなのか、疑問が浮かんできました。  被災地から遠く離れたこの南信州から、伊那谷から、少し変わったエールではありますが、ささやかな気持ちを伝えることこそ、様々な意味で東日本大震災の記憶をとどめる一つの手段と考えます。